
【完全解説】FXのサイクル理論入門 | トレンド分析と予測手法
バイナリーやFXのサイト、Youtube、SNS等で「サイクル理論」「サイクルクローズ」などという言葉をなんとなく聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。サイクルを理解し活用することで、相場のトレンドをより正確に分析・予測できるようになります。今回はそんなサイクルを丸ごと解説。
「そろそろだと思ってキリの良い場面で逆張りをしかけたら、まくられてしまった」「まだまだいけると思って順張りしても、トレンドが伸びない」。どちらも、天底が出る予兆が分かっていないから起こります。そしてその予兆は、サイクルを見ることでつかめます。
- サイクルとはなにかがわかる
- サイクルの種類、特徴が知れる
- サイクルを使ったトレード手法が知れる
FXサイクル理論とは何か

サイクル理論は、「相場の動きが一定のパターンを繰り返す」という考え方に基づいて相場を分析する方法です。
サイクルとは「相場の1つの抵抗帯ブレイクからの上昇、天井をつけてからの下降という一つのチャートの形」を指す言葉です。相場における「底→天井→底」の一連の流れであり、ローソク足でいうと9本〜30本程度の集まりとなります。
トレードにおけるサイクルを理解することで
- 今相場がどういう状況かを一目見ただけで判断できるようになる
- トレンドの方向性や強さを予測しやすくなる
- エントリーやエグジットのタイミングを最適化できる
といったメリットがあります。
サイクル理論の解説動画
サイクル理論について満遍なく解説したYoutube動画となっています。
サイクルとローソク足・チャートパターンの違い
サイクルは、チャート全体の中での「切り取り方」の一種だと考えてください。チャートから1本だけを切り取ったものがローソク足(図のA)、30本以上を切り取ったものがチャートパターン(図のC)。その間で、相場の中の三角形、つまり上昇の波と下降の波を1つずつ切り出したものがサイクル(図のB)です。
サイクルという名前がなかった時代から、「相場には一定のリズム、規則性がある」と言われてきました。この相場の規則性やリズムを、目に見える形にして言葉にしてくれるのがサイクル理論です。
サイクルの種類

FXのサイクルには4つのパターンが存在します。
- Aサイクル: 上昇→下降
- Vサイクル: 下降→上昇
- Uサイクル: 急落→レンジ→急騰
- 逆Uサイクル: 急騰→レンジ→急落
AサイクルとVサイクルは最も一般的で、トレンドの方向性を示唆します。UサイクルとU逆サイクルは、大きなトレンド転換の可能性を示唆する重要なパターンです。
AとVのサイクルに関してはご存知の方も多いかと思いますが、Uサイクルと逆Uは私のオリジナルの考え方です。
AサイクルとVサイクルの特徴

一般的に「サイクル」とはAサイクルとVサイクルを指します。
Aサイクルは「上昇→下降」/ Vサイクルは「下降→上昇」
を経て形成されたチャートの形になります。

このように「A」「V」のような形をしているからAサイクル、Vサイクルと呼ばれています。
このサイクルは「集まることによって意味を持つ」と言うのが特徴です。
例えば、VサイクルよりもAサイクルの方が多い局面であれば「上昇したがそれと同じだけ、またはそれ以上に強い力で売り圧に押さえつけられている」と言うことを見ることができます。
反対に、Vサイクルが頻出しているということは、全体として何度も売られているのに、しつこく対抗して買いが入っていることを表します。だから買いサインとなるわけです。テクニカル分析では「最終的に買いと売りどちらが勝ったのか」が、大変大きな意味を持ちます。
Uサイクルと逆Uサイクルの特徴

Uは「急落→レンジ→急騰」/ ∩サイクルは「急騰→レンジ→急落」を経て形成されたチャートの形になります。
どちらにポジションが傾いているのかというのは大きな流れのどの局面でできたかによって変化しますが、ポジションの偏りが明確に出ていて、
Uと∩の出現時には私の提唱する『究極の相場の原理原則』である「新規買/新規売/決済買/決済売」が極めてわかりやすい局面にあります。

どんなポジションが多いのかがわかれば、今偏っているポジションが今後どう動くのかを予測することができ、結果として理にかなった抵抗帯が引きやすくなります。
Uと∩は極めて重要で頻出するので必ず覚えましょう。期末テストで言うところの「必ず出る問題」だと考えていてください。笑
サイクルのノイズとEMA(期間3・オフセット3)
サイクルをトレードで使い始めて最初にぶつかるのが、「どこからどこまでが1つのサイクルなのか見分けがつかない」という壁です。黄色の丸の値動きは、1つのサイクルというより、ほかのサイクルの波だったり、いくつかのサイクルが組み合わさったものだったりします。
サイクルを一瞬で見分けるには、チャートにEMA(指数平滑移動平均線)の期間3・オフセット3を入れてください。オフセットは移動平均線を左右にずらす設定で、オフセット3はEMAを3本分、未来側(チャートの右側)にずらしたものです。このEMAを入れるだけで、サイクルの形が浮き出てきます。
見分ける基準は、ローソク足がこのEMAを割っているかいないかです。ローソク足がEMAを割っている所は、綺麗なサイクルではありません。ローソク足がEMAを割らずに、綺麗にV字型、もしくはA字型になっている所がサイクルです。この設定は私が考えたものではなく、ウィリアムズ%Rを開発したラリー・ウィリアムズが考えたものを、自己流で使っています。ライントレードで意識される価格や、ダウ理論で基準になる高値・安値を洗い出すのにも使えます。
バイナリーオプションのサイクル手法
サイクルのトレードでの使われ方の種類

- サイクルの形状を用いたトレード手法...
サイクルの形状からどのくらいトレンドが強く発生しているか、売りと買いどちらが優勢かなどを見極める手法 - 周期トレードとしてサイクルを用いるトレード...
「相場は一定のリズムで上昇と下降を繰り返す」と言う仮説をもとに次の天井、底値を当てる手法
私の場合は前者の「市場心理分析」として裁量トレードにサイクルを利用しています。
サイクルを用いた相場環境認識法

私はサイクルを一つのチャートの単位だと捉えています。
相場環境認識をする際には「チャートの単位を細分化し、必ずどこの単位に対してアプローチをかけているのか?」を明確にする必要があり、この世界に存在するテクニカル分析を行なっている億トレーダーは全員と言っても過言でないほど、このどこかにアプローチをかけています。
・ローソク足が集まるとサイクルが形成される
・サイクルが集まると波が形成される
・波が集まると局面が形成される
・局面が集まるとチャートが形成される

サイクルの形状からトレンドの強さを見極める
バイナリーオプションの場合は構造上、足一本単位で「次足が陽線か陰線か」を予測しなければいけません。
私がバイナリーで使う場合は
「サイクルの形状」から「オーダーが並びやすい箇所」を見定める為にサイクルを使用します。
- サイクルの形と大きさ
- サイクルクローズをしているか
- サイクルが形成の角度
関連記事限界運動量インジケーターをTradingViewで無料配布|レジサポラインの引き方と手法サイクル手法の分析方法
1. サイクルの形状と大きさ
トレーダーが「チャートの形が弱い、強い」と言っているのを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
AサイクルとVサイクルは現時点でAとVサイクルのどちらのサイクルが多いのか「集合体」で見ることで圧力を判断することができます。
Aサイクルが多い場合には、上昇に対して必ず同じ分だけ下降している相場になるので、下降圧力が強いチャートということを表し、Vサイクルが多い場合には上昇圧力が強いことを表します。
Uサイクルと∩サイクルは「単体」でも強い意味を持ち、どちらかの一方のポジションに大幅な傾きが起きている可能性(今後大きいトレンドが発生する可能性)を示唆します。
サイクルの高さ
1つのサイクルを見るときは、高さ・本数・角度・対称性を見ます。ローソク足を分析するときに、ヒゲの長さや実体の長さ、その割合を見るのと同じで、そのサイクル版です。
サイクルの起点から頂点までの距離、つまりサイクルの大きさが大きければ大きいほど、ボラティリティ(値動きの大きさ)が高いことを表します。図ではBのほうがボラティリティが高いサイクルです。
サイクルの本数
サイクルは、ローソク足の本数が多ければ多いほど信用度が高いことを表します。本数が多いということは、時間をかけてマーケットでの合意が作られてきたということだからです。図ではBのほうが信用度の高いサイクルです。
私の場合は、ローソク足9本未満のサイクルは信頼性が低いため、サイクルではないと定義しています。逆に本数に決まった上限はないので、ローソク足100本のサイクルもザラに存在します。判断に迷ったら、EMAの期間3・オフセット3を使ってください。
2. サイクルクローズを見極める

サイクルクローズしている
②は始点に戻ってきていないので、サイクルクローズしていない
サイクルクローズの有無 サイクルクローズとは、サイクルの終点が始点の価格水準に戻ることを指します。片方の波の起点に、もう片方の波が到達して、サイクルが閉じ切った状態です。このクローズの数を見て、今の相場がAサイクル優位(売り優位)なのか、Vサイクル優位(買い優位)なのかを判断します。
このサイクルクローズの有無は、現在の相場環境を理解する上で重要な指標となります。
- クローズしているサイクルが多い:レンジ相場の可能性が高い サイクルがクローズしている場合、上昇と下降の力が均衡していることを示唆します。このような状況では、明確な方向性を持ったトレンドが形成されにくく、レンジ相場が続く可能性が高いと判断できます。
- クローズしていないサイクルが多い : トレンドの継続を示唆 サイクルがクローズしていない場合、上昇または下降の力が優勢であることを示唆します。このような状況では、現在のトレンドが継続する可能性が高いと判断できます。
- チャート上でサイクルの始点と終点を特定する
- 始点と終点の価格水準を比較する
- 終点が始点の価格水準付近まで戻っていれば、サイクルクローズとみなす
- 複数のサイクルについてこの分析を行い、全体的な傾向を把握する
「サイクルクローズ=短期的に全戻しが行われた」
サイクルクローズしているサイクルが多い場合には「方向感が定まっていないレンジのような状態」を表し、Vサイクルが多い場合にはしつこく買いが入っているということを表します。
3. サイクル角度(サイクルが作られるまでの期間)
Aサイクルの角度が急であればあるほど潜在的な売り圧力が強い、Vサイクルの角度が急であればあるほど、買い圧力が強いという判断をします。
- 角度が急 → 圧力が強い サイクルの角度が急な場合、価格変動が速く、買いまたは売りの圧力が強いことを示唆します。Aサイクルの角度が急であればあるほど潜在的な売り圧力が強い、Vサイクルの角度が急であればあるほど、買い圧力が強いという判断をします。
このような状況では、トレンドが継続する可能性が高いと判断できます。 角度が緩やか → 圧力が弱い サイクルの角度が緩やかな場合、価格変動が遅く、買いと売りの力が拮抗していることを示唆します。
例えばレンジの中で、Vサイクルの角度が急なのに対し、Aサイクル角度が緩やかである場合、短期的には潜在的な買い圧力が強いレンジという判断をします。
1つのサイクル全体で見ると、角度が急であればあるほど、激しい力で揉み合っていることを表します。角度が急なサイクルは、短期間に急激に上げて急激に下がっているので、急騰急落のようなものです。サイクルの角度を見ると、今の値動きがどれだけ安定しているかが分かります。急騰でできたトレンドよりも、じわじわ時間をかけて作られたトレンドの方が安定しているのと同じで、サイクルも時間をかけて、角度が急でないほど相場に規則性があります。図ではBのほうが信用度の高いサイクルです。
4. サイクルの対称性
サイクルの対称性とは、上昇の波と下落の波がどれだけつり合っているかです。対称性を見ると、買い圧力と売り圧力のどちらが優位なのかを一瞬で見分けられます。
- 上昇の波と下落の波が対称:買い圧力と売り圧力が均衡している(図のB)
- 下降の波が緩やかで、上昇の波が急:売りに対して買いが強い(図のA)
- 上昇の波が緩やかで、下降の波が急:買いに対して売りが強い(図のC)
サイクルは必ずしも毎回対称ではないので、上昇の波と下降の波のそれぞれで角度を見てあげる必要があります。上昇中に角度のある上昇の波がバンバン出ていたら、勢いがあると判断できます。反対に、いくら上昇トレンド中であっても、Cのような形が出ていたら、トレンドの勢いが落ちてきていると判断できます。
5. Vサイクルで天底の予兆を読む
このチャートは、下降から上昇へ転じた1つのトレンドです。時系列の順に、A→C→Bの3つのVサイクルが出ています。
- A:初めての対称なVサイクル。下降一辺倒だった所に、売りと同じペースで買いが入ってきた。まだ下降トレンドの中のVサイクル
- C:下降に対して上昇の方が速いVサイクル。勢いよく上昇している
- B:上昇に対して下降の方が速いVサイクル。上昇の勢いが落ちている
上昇の波が急で下降の波が緩やかなVサイクルは、勢いの良い買いサインとして見られます。上昇の波が緩やかで下降の波が急なVサイクルは、トレンドの勢いが落ちていることを表す天底の予兆です。もちろん百発百中ではありませんが、かなりの確率で天底となります。
逆に、上昇の波が緩やかで下降の波が急なVサイクルが出たのに天底にならず、トレンドが続いた場合は、「勢いが落ちて元気がなかったのに、またもう一段上げた」ということです。大きな新規の買いが入った可能性が高く、トレンドがもっと伸びていくことを示唆する強い順張りのサインになります。
サイクルを用いた周期トレード手法
周期トレードとは

サイクルトレードにはサイクルの形そのものを分析する方法と、サイクルを周期として捉えて分析する方法の2つの流派が存在します。前者の方はチャートパターン分析の派生、後者の方は周期トレード、元祖のサイクル理論とされています。
サイクル理論(周期トレード)の起源は、1960〜70年代にJ.M.ハーストが提唱した「ハーストサイクル」にさかのぼります。ハーストは、相場には複数の周期が存在し、それらが重なり合って価格変動を生み出すと考えました。その後、多くの研究者やトレーダーによって理論が発展し、現在のFXトレーディングにおいても重要な分析手法の一つとなっています。
周期トレードとは...相場のサイクル(AとV)の形から一定の周期を捉え、前回高値をつけてから直近高値までの間隔など「期間」にアプローチをかける手法のこと
周期トレードとサイクルトレードを掛け合わせた手法
サイクルの集まりを見て、相場に法則性や傾向を感じ取ることで「周期トレード」や「チャネルを使ったトレード」に応用されます。株、FX、先物におけるトレードで「サイクル=周期」として「この期間上昇したんだから、次の期間は下がるであろう」という大体の「相場が節目を迎える期間」(天井または底をつけるであろう時期)を予測する方法として「サイクル理論の周期に基づくトレード手法」も存在します。(4Hサイクル、メジャーサイクル、プライマリーサイクル、etc...)
| 代表的なサイクルの種類 | 周期 |
|---|---|
| 1dayサイクル | 1日 |
| 4Hサイクル | 5日〜8日前後 |
| トレーディングサイクル | 10日〜18日前後 |
| メジャーサイクル | 20日〜35日前後 |
| プライマリーサイクル | 18週〜30週前後 |
| シーズンサイクル | 12ヶ月〜20ヶ月前後 |
| 長期サイクル | 40ヶ月〜100ヶ月前後 |
- 1サイクルあたりローソク足9本で出来ているから、次の9本目で逆張り
- 前々回高値から前回高値までの周期を見て、前回高値から次つける高値を予測する
上記はメリマンサイクル論に基づいた周期トレード解説動画
主に周期トレードは、スイングトレード、長期投資で使われる場合が多いです。更に応用して、ローソク足以外にもMACD等、その他インジケーターの周期をみる手法も存在します。
要は「周期トレード」と一口に言っても、「同じ移動平均線を用いたトレードでも人によって全くやってることが違う」のと一緒でたくさんの解釈が存在します。
私の開発したBOツール「Benefit」では「AサイクルとVサイクルの規則性」をトレンドの強さを測るためロジックに採用しています。
サイクルに関するよくある質問
まずローソク足の本数についてですが、ローソク足パターンは平均2本〜6本くらいなのに対して、サイクルはおおむね9本以上のローソク足から構成されます。
次に、波形についてですが、ローソク足パターンは、単に複数のローソク足を組み合わせたものなのに対して、サイクルには必ず上昇+下降 or 下降+上昇の波形が内包されています。
関連記事【図解】値幅観測論とは?N・E・V計算のやり方と自動表示インジケーターサイクル理論のまとめ
サイクルは、最強のライントレードの武器です。
サイクルとは「チャートの単位」の一つである
サイクルを理解すると「市場心理」を捉えられ、「逆張りトレードに使える反発ライン」を導き出すことができる
ライントレードを行なっていて、初めて自分でサイクルの存在と優位性に気づいた時には感動しました。
サイクルという言葉は知っていても、どこからどこまでを1つのサイクルと数えればいいのか、どのサイクルなら信頼していいのかが分からない。ローソク足を実体の長さやヒゲの長さで読むように、サイクル(ローソク足9本以上でできる上げと下げの波)は、高さ・期間・角度・対称性の4つで読みます。天井と底の前触れも、この4つに出ます。9問のクイズを解きながら、天底の前触れになる波形を、自分の目で見分けられるようになる本です。
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